中国市場拡大戦略の新たな拠点
スイスを代表する高級時計ブランド「オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)」は、2023年7月、中国四川省の省都・成都に新たなブティックをオープンしました。これは北京と上海に続く中国国内3店舗目であり、中国南西部地域では初の直営店となります。
成都ブティックの開設は、オーデマ ピゲのアジア市場における成長戦略において重要なマイルストーンです。同社のCEOフランソワ=ヘンリー・ベナイム氏は「成都は中国国内で最もダイナミックな経済成長を遂げている都市の一つで、高級時計市場の潜在力が非常に大きい」とコメントしています。
ブティックの特徴とコンセプト
新店舗は成都市の中心部、高級ショッピングエリアであるIFS(成都国際金融中心)内に位置しています。約150平方メートルの空間には、オーデマ ピゲの代表的なコレクションである「ロイヤルオーク」シリーズをはじめ、最新モデルから限定モデルまで幅広く展示されています。
店内デザインは、スイスのヴァレ・ド・ジューにあるオーデマ ピゲの本社と製造拠点の雰囲気を反映したものとなっており、伝統と革新の融合を表現しています。特に、時計職人によるメンテナンスサービスが受けられる専用スペースが設けられている点が特徴です。
中国市場における戦略的意義
オーデマ ピゲの中国市場進出は2008年に始まり、北京に最初のブティックを開設しました。その後2012年に上海に進出し、今回の成都出店で中国国内の販売網をさらに強化しました。
業界アナリストによると、成都を選んだ背景には、中国南西部地域における富裕層の急激な増加と、高級ブランドに対する需要の高まりがあると指摘されています。成都市は「中国新一線都市」の筆頭格として、近年特に経済発展が著しく、高級消費市場が拡大しています。
オーデマ ピゲのマーケティング責任者によれば、「成都ブティックでは、地元の顧客ニーズに応えるため、特別なイベントや時計愛好家向けのエクスクルーシブな体験プログラムを定期的に開催する予定」とのことです。
今後の展開と市場予測
オーデマ ピゲは、2025年までに中国国内での販売拠点をさらに拡大する計画を明らかにしています。次期候補地として、深セン、杭州、西安などの都市が挙げられています。
スイス時計工業連盟のデータによると、中国市場はスイス時計の輸出先としてアメリカに次ぐ第2位の規模であり、特に高級時計分野では年率10%以上の成長が続いています。成都ブティックの開設は、こうした市場動向を捉えた戦略的な判断と言えるでしょう。
オーデマ ピゲ成都ブティックの営業時間は毎日10:00から22:00まで(現地時間)。専門のコンシェルジュが常駐し、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズドサービスを提供しています。(カバーニュース記者 郭克新、7月10日)
