シュプリームの所有権変遷の歴史
ニューヨーク発のストリートウェアブランドとして知られるシュプリーム(Supreme)は、近年相次いで所有権の変更が行われています。この人気ブランドの売却歴を振り返ると、その価値の高さと業界における重要性が浮き彫りになります。
2017年10月、世界的なプライベート・エクイティ企業であるカーライル・グループ(The Carlyle Group)はシュプリームの株式50%を5億ドル(約550億円)で取得しました。この取引により、シュプリームの企業価値は10億ドルと評価され、ストリートウェア市場における同ブランドの地位が改めて認識されることとなりました。
VFコーポレーションによる21億ドルの大型買収
さらに大きな転機となったのは2020年11月のことです。ヴァンズやザ・ノースフェイスなどを傘下に持つVFコーポレーション(VF Corporation)がシュプリームを21億ドル(約2,300億円)で買収すると発表しました。この金額は、わずか3年でブランド価値が2倍以上に膨れ上がったことを示しており、ストリートウェア市場の急成長を象徴する出来事として話題を集めました。
興味深いことに、VFコーポレーションによる買収後も、ブランドの創設者であるジェームズ・ジェビア(James Jebbia)と初期の経営陣は留任しました。これは、シュプリームの持つ文化的価値とブランドアイデンティティを維持するための賢明な判断であったと言えるでしょう。
最新のアイウェア製造大手への売却
しかし、シュプリームの所有権変遷はこれで終わりませんでした。最新の報道によると、同ブランドは再び売却されることになり、今回はアイウェア製造の大手企業に買収されたことが明らかになりました。この取引の詳細な金額や条件についてはまだ公表されていませんが、業界関係者の間では大きな注目を集めています。
アイウェア専門企業による買収という新たな展開は、シュプリームの商品ラインナップや戦略方向性にどのような影響を与えるのでしょうか。これまで同ブランドは、スケートボード文化をルーツとするアパレル商品を中心に展開してきましたが、今後はサングラスやその他のアイウェア商品の比重が高まる可能性も考えられます。
シュプリームの今後の展望
シュプリームの度重なる売却は、ストリートウェア市場における同ブランドの価値が依然として高いことを示しています。一方で、所有権が変わるたびに、ブランドの本質をどう維持していくかという課題も浮上しています。
特に、アイウェア専門企業による買収後も、シュプリームが持つ「クール」で「エクスクルーシブ」なイメージを保ち続けられるかどうかが焦点となります。今後の展開に注目が集まる中、ファンや業界関係者は、この人気ブランドの次の一手を固唾を呑んで見守っている状況です。
シュプリームの事例は、ストリートウェアブランドがどのように成長し、変化していくのかを考察する上で非常に興味深いケーススタディと言えるでしょう。今後の動向から目が離せません。
