2024年度第1四半期の業績概要
ナイキのグレーターチャイナ市場(中国本土・香港・台湾・マカオ)において、2024年度第1四半期(2023年6月~8月期)の売上高が17億3,500万ドル(約2,500億円)に達したことが明らかになりました。為替変動の影響を除いたベースでは前年同期比12%増となり、2四半期連続で二桁成長を達成しています。
女性・Z世代市場への戦略的展開
この成長の背景には、ナイキが継続的に推進している女性消費者とZ世代(1990年代後半~2010年代生まれ)をターゲットとした市場戦略が大きく寄与しています。特に中国市場では、以下の取り組みが功を奏しています。
- 女性向けトレーニングウェアのラインナップ拡充
- Z世代向けのデジタルマーケティング強化
- ローカルデザイナーとのコラボレーション商品展開
- サステナブル素材を活用したエコ商品の投入
ナイキグループのプレジデントは「中国市場における女性と若年層消費者へのアプローチは、当社の成長戦略の重要な柱となっている」とコメントしています。
在庫管理の最適化が成長基盤に
売上成長と並行して、ナイキは在庫管理システムの改善にも注力しています。2023年度を通じて実施したサプライチェーン最適化により、適正在庫水準の維持と製品廃棄率の低減を実現。これにより、利益率の向上と持続可能なビジネスモデルの構築が進んでいます。
特にグレーターチャイナ市場では、以下のような在庫管理施策が実施されました。
- AIを活用した需要予測システムの導入
- 地域別の販売動向に基づく在庫配分の最適化
- 小売店舗とECチャネル間の在庫シェアリング
今後の市場展望
ナイキは2024年度を通じて、グレーターチャイナ市場における成長軌道を維持する方針です。特に、以下の分野に重点を置く予定です。
- デジタルプラットフォームのさらなる強化
- 中国国内のスポーツイベントとの連携
- パーソナライゼーションサービスの拡充
- サステナビリティを重視した商品開発
アナリストからは「中国市場におけるナイキのブランド力は依然として強固で、特に若年層消費者からの支持が高い」との評価が寄せられています。2024年度通期では、グレーターチャイナ市場で8-10%の成長が見込まれています。
競合他社との差別化要因
中国市場では国内外のスポーツブランドが激しい競争を繰り広げていますが、ナイキが優位性を保っている主な要因として、以下の点が挙げられます。
- ハイエンド製品ラインの充実
- 中国消費者向けのカスタマイズ商品展開
- WeChatやDouyin(抖音)などローカルプラットフォームを活用したマーケティング
- 都市部と地方都市の両方での販売チャネル拡大
特に、中国の主要都市で展開している「ナイキ ライブ」コンセプトストアは、Z世代消費者からの高い評価を得ており、ブランドエンゲージメントの向上に貢献しています。
