ナイキとアディダスが注目されなくなった今、リーニンとアンタのどちらが一番先へ進むことができるだろうか?

ナイキとアディダスが注目されなくなった今、リーニンとアンタのどちらが一番先へ進むことができるだろうか? - 加奈ショップ

中国スポーツウェア市場の勢力図変化

最近、安踏(アンタ)、李寧(リーニン)、Xtep(エクステップ)、361 Degrees(361ディグリーズ)といった中国有数のスポーツウェア企業が決算報告を発表し、今年上半期の売上高が前年比13%以上増加し、大幅な成長を示したことを明らかにしました。一方、ナイキやアディダスといった国際的な大手企業は中国で苦戦し、売上高が減少しています。

国家統計局によると、2023年の中国スポーツウェア市場は前年比8.5%成長し、その規模は5,000億元(約10兆円)を超えました。この成長の背景には、国内ブランドの品質向上とブランド力の強化、そして若年層を中心とした「国潮(中国ブランドブーム)」の影響が大きく関わっています。

リーニンとアンタの成長戦略比較

リーニン(李寧)は元オリンピック金メダリストの李寧氏が創業したブランドで、バスケットボールやバドミントンなど特定スポーツに特化したハイエンド路線を展開しています。2023年上半期の売上高は前年比15.2%増の140億元を記録しました。

一方、アンタ(安踏)はより大衆向けの価格帯で市場シェアを拡大しつつ、海外ブランドの買収(イタリアのFILAなど)を通じて多角化戦略を推進しています。同社の上半期売上は前年比14.8%増の296億元と、リーニンを大きく上回る規模となっています。

両社とも研究開発(R&D)への投資を拡大しており、アンタは2022年にR&D費用を前年比25%増加させました。リーニンも独自のクッションテクノロジー「李寧雲」を開発するなど、技術革新に力を入れています。

ナイキ・アディダス衰退の要因分析

国際ブランドの苦戦にはいくつかの要因があります。まず、新疆綿花問題をきっかけとした中国消費者の愛国心の高まりが挙げられます。また、国内ブランドが提供する価格帯(通常、国際ブランドの60-70%程度)の魅力も無視できません。

さらに重要なのは、中国ブランドがデザイン面で急速に進化している点です。伝統的な中国の美意識と現代的なスポーツウェアデザインを融合させた「国潮スタイル」が、特にZ世代の間で人気を博しています。

ナイキの中国市場における2023年第2四半期の売上は前年比16%減少し、アディダスも7四半期連続で売上減となっています。両社とも中国市場戦略の見直しを迫られている状況です。

今後の市場展望

専門家の間では、中国スポーツウェア市場が今後も成長を続けることに異論はありません。問題は、その成長を誰が最も享受するかです。現時点ではアンタがリードしているものの、リーニンのブランド力とハイエンド戦略が中長期的に有利に働く可能性もあります。

特に注目すべきは、両社の海外展開戦略です。アンタはすでに東南アジア市場で一定の成功を収めており、リーニンも2024年パリオリンピックを契機に国際的な認知度向上を図っています。

中国市場のダイナミックな変化は、グローバルなスポーツウェア業界の勢力図を根本から変える可能性を秘めています。ナイキとアディダスが中国で存在感を取り戻せるか、それともリーニンとアンタが新たなグローバルブランドとして台頭するか、今後の展開が注目されます。

リリース時間: 2025-12-07 05:52:25