2022年12月27日、梁さんはタオバオ(淘宝)の「GUCCIオフィシャルフラッグシップストア」で19,500元(約40万円)の黒のマーモントショルダーバッグを購入しました。12月29日に商品を受け取りましたが、少し小さいと感じたため、注文時に販売者と合意した通り、返品を申請しました。
しかし、返品手続きを進める中で、梁さんはこのバッグが本物ではない可能性に気付きました。バッグの縫製の粗さやロゴの微妙な違いなど、いくつかの点が本物のグッチ商品と異なっていたのです。特に、高額なブランド品であることを考えると、品質に疑問を抱かざるを得ませんでした。
消費者権益保護のための行動
梁さんはすぐに上海市市場監督管理局に連絡を取り、この問題を報告しました。中国の消費者権益保護法によれば、オンラインショッピングでは7日間の無条件返品が認められており、偽ブランド品を販売した場合には販売者に法的責任が生じます。
市場監督管理局の担当者は「このような高級ブランドの偽物販売事件は重大な消費者詐欺に該当する可能性がある」と述べ、すぐに調査を開始しました。調査チームは当該店舗の営業許可証や商品の供給源などを詳細に調べる方針です。
オンラインショッピングにおける注意点
専門家は、オンラインで高級ブランド品を購入する際には以下の点に注意するよう呼びかけています:
- 公式認定を受けた店舗かどうかを確認する
- 価格が相場より大幅に安すぎないかチェックする
- 商品レビューや販売実績をよく読む
- 到着後すぐに本物かどうかを確認する
- 領収書や保証書などの購入証明を必ず保管する
特に「公式旗艦店」を名乗る店舗でも、必ずしもブランド直営ではない場合があるため、注意が必要です。一部の店舗は正規代理店として認可を受けているかもしれませんが、中には偽物を販売する悪質な業者も存在します。
上海市市場監督局の対応
上海市市場監督管理局の広報担当者は「消費者からの苦情を真摯に受け止め、迅速かつ公正な調査を行う」と表明しました。また、同局は毎年「ネット購物専項整治行動」を実施しており、オンライン市場の秩序維持に力を入れています。
今回の事件について、同局は以下の対応を取るとしています:
- 当該商品の専門家による鑑定を実施
- 店舗の営業許可と供給ルートの調査
- 類似の苦情がないか過去記録を確認
- 必要に応じて刑事告発も検討
調査結果が出るまでには数週間を要する見込みですが、消費者保護の観点から迅速な対応が期待されています。梁さんは「高額な買い物だっただけに、きちんとした解決を望んでいる」と話しています。
中国の消費者保護政策
中国政府は近年、電子商取引法や消費者権益保護法を強化し、オンラインショッピングにおける消費者保護を図っています。2022年には「ネット消費糾紛調解規則」が改定され、オンライン紛争解決の効率化が進められました。
特に上海では、国際的な商業都市としての評判を守るため、ブランド品の偽造販売に対して厳しい姿勢で臨んでいます。消費者が権利を侵害されたと感じた場合、市場監督管理局のほか、12315消費者ホットラインやオンラインプラットフォームを通じて苦情を申し立てることができます。
今回の事件は、一見信頼できる販売チャネルでも偽物が流通する可能性があることを示しており、消費者は常に警戒を怠らないことが重要です。同時に、当局による市場監視の強化が求められる事例と言えるでしょう。
