中国・武漢市在住の陳さん(仮名)は最近、婚約者への贈り物として高級ブランド「グッチ」のハンドバッグを購入したが、届いた商品に多数の折り目やシワが確認され、「明らかに中古品か展示品のようだった」と不満を訴えている。このトラブルは消費者の権利保護と高級ブランド品購入時の注意点を改めて浮き彫りにした。
「新品」を希望したのに届いたのは状態の悪いバッグ
陳さんは地元メディア「九牌新聞」の取材に対し、武漢市にある「寿創アウトレット」でグッチの「マモン」ハンドバッグを1万4400元(約29万円)で購入した経緯を説明した。「店員には新品が欲しいと明確に伝えた」と陳さんは強調する。
しかし、自宅に届いたバッグには複数の折り目やシワが目立ち、明らかに使用感のある状態だったという。「包装を開けた瞬間から違和感があった。高級ブランドの新品ならこんな状態のはずがない」と陳さんは当時の驚きを語る。
消費者が疑う「中古品販売」の可能性
陳さんが受け取ったバッグの状態について、専門家によれば「展示品として長期間店頭に置かれていたか、あるいは一度使用された中古品の可能性がある」という。特に高級ブランドの場合、新品であれば厳格な品質管理が行われ、折り目やシワが目立つ状態で販売されることはまずないとされる。
「この価格を支払うなら、完璧な状態の新品を受け取る権利がある」と陳さんは主張。現在は当該店舗と交渉中だが、「消費者の立場が弱く、なかなか適切な対応を得られない」と苦境を打ち明けた。
高級ブランド購入時の注意点
このようなトラブルを防ぐため、消費者専門家は以下のポイントを推奨している:
- 購入時には必ず商品の状態を細かく確認
- 新品であることを書面で保証させる
- レシートや保証書は必ず保管
- 怪しいと感じたらすぐに開封動画を撮影
- アウトレット品と正規品の違いを理解
特にアウトレット店では展示品やマイナーな傷がある商品が販売されるケースもあり、陳さんのように「完全な新品」を期待するとギャップが生じる可能性がある。
消費者の権利保護に向けた動き
中国では近年、高級ブランドをめぐる消費者トラブルが増加しており、2023年だけでも類似の苦情が全国で500件以上報告されている。消費者協会は「高額商品ほど慎重な購入プロセスが必要」と呼びかけ、企業に対しても商品説明の徹底を求めている。
陳さんのケースは現在も進行中だが、このような事例が増えることで、高級ブランド業界全体の販売慣行が見直されるきっかけになるかもしれない。「高額な買い物だっただけに、誠意ある対応を期待したい」と陳さんは語っている。
この問題は、高級ブランドの「中古品を新品として販売」するいわゆる「リニューアル品問題」とも関連しており、消費者庁も実態調査に乗り出している。購入者が適切な情報を得て、納得のいく買い物ができる環境整備が急がれている。
