ストリートウェア業界に激震が走っています。ニューヨーク発の伝説的ブランド「Supreme」が、2022年から2023年にかけて中国市場に正式参入する可能性が浮上しました。この情報は、Supremeの親会社であるVFC(VF Corporation)が最近開催した投資家向け会議で明らかになったものです。
VFCのアジア戦略に組み込まれるSupreme
VFCの経営陣は会議の中で、「SupremeチームをVFCのアジアプラットフォームに統合していく」と発言。これは、同社が持つ中国を含むアジア市場での流通ネットワーク、デジタルマーケティング、小売インフラをSupremeに提供することを意味します。
特に注目すべきは、VFCが中国市場でThe North FaceやVansといったブランドを通じて築いたノウハウをSupremeに活用する点です。中国の複雑なEC規制や消費者動向に対応するため、急進出ではなく2-3年かけた準備期間を設ける方針と見られています。
なぜ今、中国市場なのか?
Supremeの中国進出が注目される背景には、3つの要因が考えられます:
- 中国のストリートウェア市場成長:2025年までに600億ドル規模に達すると予測
- 偽物問題への対抗:中国市場に出回る非正規品への対策
- Z世代の購買力:デジタルネイティブ世代をターゲットにしたDX戦略
VFCのCEOであるSteve Rendle氏は、「アジア、特に中国は当社の成長エンジンだ」と繰り返し強調しており、Supremeの展開はこの戦略の重要なピースと位置付けられています。
専門家が指摘する課題と可能性
ファッション業界アナリストの田中裕子氏は、「Supremeの中国進出には独自の課題が伴う」と指摘します:
- 希少性を売りにするブランド戦略と大量市場のバランス
- 中国特有のSNS・ECプラットフォームへの適応
- 現地パートナーとの協力体制構築
一方で、「VFCのリソースを活用すれば、これらの課題を競争優位性に変えられる可能性がある」と期待感も示しています。
今後の展開予想
業界関係者の間では、以下のようなシナリオが想定されています:
- 2022年後半:上海・北京に限定ポップアップストア展開
- 2023年初頭:公式ECサイトローンチ(Tmall Luxury Pavilion経由)
- 2023年後半:現地コラボレーション企画の開始
VFCの慎重な姿勢から、早くても2022年後半まで待たなければならない状況です。しかし、この準備期間がSupremeの中国でのブランド価値維持に重要な役割を果たすと見られています。
